探偵と猫と神社
「探偵は神社で猫に出会う」

探偵は、というか私だけのような気はしますが難易度の高い調査の前には必ず神社に立ち寄ります。
無事に調査を終えることが出来るようにという意味合いもありますし、調査を前にしてどことなく緊張している気持ちが神社に参拝するとスッと落ち着く気がするのです。
そんなフワッとした理由で神社には良く立ち寄るのですが、必ずとは言えないものの神社の境内に入るとかなりの高確率で猫に出会います。
地方へ出張に行く時にも宿泊先の近くに神社があればご挨拶を兼ねて参拝するのですが、やはりそこでも猫に出会うことが多く「神社で会う猫は神様の使い」といったスピリチュアル的な考え方もあるようなのですが、猫好きにとってみれば猫に出会えること自体がとても嬉しいことです。

水が飲める手水舎があったり普段は人気のあまりない神社は猫にとって安全地帯で居心地が良いだけなのかも知れませんが神社にいる猫はなんだか神聖な感じです。
神道では神様の使いとして現世と接するお役目を持った動物がいると考えられていて、そのような動物達は眷属(けんぞく)または神使(しんし)などと呼ばれています。
大黒様→鼠、弁財天→蛇というのはなんとなくイメージ出来るのではないでしょうか。
神聖な場所で出会う生き物はどことなく神性を感じてしまい猫も神様の使いなのでは?なんて思ったりもしますが、とにかく猫はかわいいものです。
探偵と猫と人探し
「飼い猫が家出したら地域のボス猫に伝言を頼んでおくと数日後に帰ってくる」

猫好きな方なら、このちょっと不思議な話を一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
ボス猫じゃなくても近所の野良猫に話をしておくと家出した飼い猫に伝わって帰ってくる。
猫は社会性のある動物だという説もありますし人語が理解出来ているのではと思う場面も
多々ありますので妙に説得力のある話ですし実際に話しかけた数日後に戻ってきたという
話もいくつか見掛けますね。
ただ人間に分からない猫たちの社会性やコミュニケーション方法というのは
「猫の集会」のようにおそらくあるのだと。

探偵の仕事には「人探し・行方調査」があり家出人や失踪者などの調査対象者を
探しますが手法は聞き込みなどを主です。
調査対象者が探されていることに気付くと居場所などを変えてしまうことがあるため
探偵が探しているということを全面に打ち出して聞き込みをすることはほとんど無く
調査対象者がいるであろう地域に警戒されずに入っていく必要があります。
人間にはもちろん社会性(集団をつくって生活しようとする基本的な傾向)がありますので
狭い地域でも大小様々なコミュニティが存在しています。探偵はそのコミュニティに
上手く入っていくことで色々な情報を集められるようになります。
「飼い猫が家出したら地域のボス猫に伝言を頼んでおくと数日後に帰ってくる」と似たような感じですが、地域のボス的な役割の方々(古くから住んでいる人や自治会長さんなど)と話が出来るようになれば他の人にも我々の代わりに聞いてもらえることも。
技術の進歩によって動物の言葉を理解できるようになったりコミュニケーションが取れるようになれば探偵の仕事もかなり効率があがるなと妄想しつつ粛々と依頼を遂行したいと思います。